K*M 虫部屋
気ままなフィールドノート
2012年7月31日火曜日
クスサン*終齢幼虫蛹化
この日はクスサンの新鮮な
透かし俵(繭)
をあちこちで見かける。
これはハルジオンみたいな頼りなげな草で蛹化。
隣り合う2種の樹木の葉を手繰り寄せて糸を吐いている幼虫がいた。
青い気門がちらりと見える。
そしてとうとう蛹化場所を探してうろうろしている終齢幼虫、白髪太郎に遭遇。
建物の軒下で糸を吐いていた幼虫。なるほどまずこうやって透かし俵は作られてゆくのか・・・。最終的に端の始末をしつつ綴じ合わせるのかな?
撮影:2012-07-28
ハラビロトンボ*♀と♂
トンボ亜科
⇧ハラビロトンボ♀。お腹がふっくらしている。オツネントンボやホソミオツネントンボなど越冬するトンボを除けば、うちの庭に一番最初に現れるトンボかもしれない。顔面真ん中の白い部分が妙に目立つ。 撮影・・・2010-07-09
⇧もしやハラビロトンボの♂?小さくても目立つセルリアンブルーの前額部。久しぶりにうちの庭で見かける。裏の田んぼがなくなって、昨年は遺跡調査のため掘り起こされていた。
今年の春にそれも終了して放置されたので、今は雑草がいいかんじに生えた原っぱ状態。羽化したばかりの♂と♀は似たような麦わら色をしているらしいが、♂はその後黒化し成熟すると濃紺色に。そして最終的には粉をふいたような水色になる。この個体はその途中かな?
撮影:2012-07-29
2012年7月30日月曜日
クロスキバホウジャク
ホウジャク亜科
朝、裏庭のスイカズラの藪の下草あたりにいた。よく似ている
スキバホウジャク
との相違点は、腹部側面にクリーム色の毛が生えていること。もうひとつ、後翅の根元が橙色だとスキバホウジャクだということだ。(逃げられてもいいから最後に確認すればよかった・・・と後悔)
翅が透けてないのが気がかりだったが、羽化直後はこういう状態らしい。
食草はアカネ科やスイカズラ科。
見つけた時、腹部を前方にそらしてかなりまとまった排泄をした。
(真ん中の写真の下の方の葉っぱにたまっている白い液体)
2012年7月28日土曜日
シロシタホタルガ*幼虫
横から見ると、目玉がギョロギョロ。目玉の下にはサクランボが9こ。
食樹はサワフタギなど。 撮影 2012-07-18
2012年7月27日金曜日
スネブトクシヒゲガガンボ*♀
最初、大型の知らないハチだと思った。でも頭部の様子がアブみたい。翅も2枚。ずっとこの葉っぱの上にうずくまっているのは羽化不全で飛べないからだと、だんだん事情が見えてきた。
そしてこのやや太めの内股っぽい後脚のかんじがどこかで見たような・・・と考えていたら、やっとガガンボだとわかった。前に♂を見たことがあるがこれは♀のよう。♂より大きい。ハチの毒針のような産卵管。 ♂は
こちら
。
↑撮影:2012-07-22
撮
影:2015-06-21
2012年7月25日水曜日
シンジュサン*羽化
昨年の秋、
シンジュサンの幼虫
がいたサンショウの木にぶら下っていた繭。(この頃はふたつあった)これがシンジュサンの繭かも・・・と8ヶ月くらい見守る。
⇧ 2011年11月30日→2012年1月28日→4月17日
⇧ 2012年 4月17日→5月5日→6月2日
⇧ 2012-07-22 この日の夕方、18時頃うちのまわりをぶらぶらしていて見つけた。とうとう羽化の日を迎えたか!ちょっと感無量。自然な状態にしておいて、羽化の瞬間に立ち会えるなんて。この時間帯にうちにいること自体滅多にないのに・・・。
⇧ 触覚の様子だと♂。なかなか翅を開かず。18時40分をまわり、もう自然光での撮影は限界なので、繭のついた枝を切断して室内へ。
⇧19時20分頃パッと音をたてて閉じていた翅を開いた。裏と表にさほど違いがない蛾みたい。前翅の先の蛇の頭模様は裏側でもくっきり。この夜は飼育ケースの中で過ごす。
翌朝、6時前に撮影のために飼育ケースを外に。翅をぶるぶる震わせている。飛びたくてしょうがないかんじ。ケースから出すとすぐにふわふわ飛んでいってしまう。
2-3m上のヤナギの枝に止まったので、脚立を持って来る。なんとか2枚ほど撮影すると飛び立ってしまった。高く高く。この日も暑くなりそうな空でした。
2012年7月23日月曜日
カブトムシの♀*スゲ池にて
カブトムシ亜科
この日は雨が降ったりやんだりのしっとりしたお天気。スゲがいっぱい生えている池に行ってみると、なにやら巨大なコガネムシ風のものがスゲの茎にぶら下っていた。
長靴だったので池の中に一歩踏み入れ、茎を手繰り寄せる。するとかっと前脚を広げて威嚇された。びっくりしたのかな?カブトムシの♀でした。
手に取ると、ああ懐かしい感触。力強いトゲトゲの脚で歩き回り、離れようとしない。しかたないのでしばらく一緒に散策。
コナラらしき木があったので止まらせる。舌?を出してどんどん上の方に登って行った。かなりすきっ腹のようだ。 撮影:2012-07-21
2012年7月22日日曜日
ヤマトニジュウシトリバ
裏庭のミョウガの葉っぱに小さな骨っぽい蛾。これはもしや・・・鳥の羽根みたいな翅の蛾?初見。羽根は6本×4で計24本あるので、ニジュウシトリバということか?
食草はスイカズラ。
今年はそのスイカズラを茂らせすぎて庭が藪と化して反省していたところだが、思わぬ効果もあった、ということにしておこう。こんな寒そうな姿で成虫越冬するという。
撮影:2012-07-19
コゲチャオニグモ*♂と♀
ヒメオニグモ属
葉っぱの上に寝転んでいたゴリラのような蜘蛛。毛深い。♂だろうか?
↑撮影:2012-07-22
この方も、寝転んでくつろいでいるおじさん風。7mm〜10mmくらい。
↑撮影:2020-07-19
⇧撮影 2014-08-23
⇧⇩こちらは♀と思われる個体。なかなかシックな模様。♂と違ってお行儀よくじっとしていた。この種は夜行性のため、夕方から活動開始。昼間はおやすみモードなのかも・・。
♀の
体長は、10〜13mmほど。
⇧
撮影:2021-10-03
ミヤマカラスシジミ
日本固有種。幼虫の食樹は、クロウメモドキやクロツバラなど。
近縁種にベニモンカラスシジミとカラスシジミがいる。
この日はあちこちに沢山の個体がみられた。いろいろな花の蜜を吸っていた。
↑撮影 2012-07-22
色褪せているのかな?それともこういう色? 撮影:2015-07-26
2012年7月21日土曜日
キクビゴマケンモン 他3種
ゴマケンモンかと思ったが、首周りの茶色い毛が気になり、調べてみたらそういう種もいることを知る。食樹はカバノキ科のクマシデやサワシバとのこと。
苔むした木の幹にとまっているのを見てみたいが、この日はシダにとまりたい気分だったのでしょう。
左:
ヒメクビグロクチバ(ヤガ科):幼虫食草はヤブマメ。
中:ニワトコドクガ(ドクガ科):食樹は、バラ科、ブナ科、スイカズラ科等。
右:キンモンガ(アゲハモドキガ科):食樹はリョウブ
下:クルマユリ
撮影:2012-07-18
みどり色のシャクガたち
アオナミシャク(ナミシャク亜科)
アオシャクらしくないカタチだな・・・と思ったらナミシャクだった。食樹はアカトドマツ、とあるがこの辺にトドマツとか生えているのかな?抹茶シェイクのような色合い。
撮影:
2012-07-18
マルモンヒメアオシャク?(アオシャク亜科)
これはまちがいなくアオシャク亜科と思われるが、名前が特定できない。似たような種はいるが・・・。この日、2個体見た。 2012-07-18
シロモンアオヒメシャク(ヒメシャク亜科)
本当はもっと緑っぽかったが、設定ミスで茶色がかってしまった。食樹はバラ科のサクラ、ズミ、ナナカマド等とのこと。上の2種が標高1500mあたりにいたのに対し、これは700mくらいの場所でみつけた。 2012-06-30
まとめ。みどり色だからアオシャク、とは限らないとわかった。種の特定にはカタチが重要なのかも・・・。
2012年7月20日金曜日
コヨツメエダシャクとエダシャクの仲間たち
白い画用紙にペンで落書きしたようなくっきり模様。なかなか良い。でもこれは退色した状態みたい。羽化したてはもっと緑色っぽいとのこと。それも見てみたい。
これもエダシャクの仲間かな?
撮影:2012-07-18
追記:左と中央はウスバミスジエダシャク、右はウスキオエダシャク、と思われる。
2012年7月19日木曜日
ヒョウモンチョウの仲間の蛹 他
昨日は平日休み。うちにいても暑いだけなので、車で30分ばかりの場所に行く。標高は1500mくらい。まだハルゼミがのどかに鳴いていて、すこし季節が逆戻りしたような不思議な感覚。マイマイガの幼虫もまだ若い。しかしここもそれほど涼しくはなかった。いつもより、蛾の成虫の姿をよく見かけた気がする。彼らも暑いのか、藪の中より木陰の風が通る葉っぱの上で涼んでいるように見えた。
夕方、突然ポツポツと大粒の雨が降り出す。リュックから雨具をとりだしてはおり、駐車場に急ぐ。アスファルトの道路から湯気が立ちのぼり霧のよう。ここ数日の暑さはやはり尋常じゃなかったみたい・・・。やっと一息つける・・・と思いながらのろのろと山を下っていくと、いつの間にか日差しは戻り、道は乾いている。下界は猛暑がずっと継続していたみたい。
コナラの大木についていたヒョウモンチョウの仲間と思われる蛹。↑
薄暗い場所でキラキラと金属光を放っていた。
ウツボグサの蜜を吸うセセリチョウの仲間
庭のゴマダラカミキリ
カミキリムシ科 フトカミキリ亜科
昨日の朝、裏庭のノイバラにいた。立派な触角と愛くるしいちょっととぼけたお顔。時々ふらりとどこからかやって来る。食樹が幅広いのが特徴とのこと。ゆえに果樹や街路樹にも被害を及ぼすため、あまり歓迎されないカミキリムシのようだ。
希少種だったらもてはやされただろうに・・。
2012年7月16日月曜日
アシ原のモモコフキアブラムシ
池の近くに茂る大型のイネ科植物の葉にアブラムシがいっぱいついていた。調べてみると「モモコフキアブラムシ」というのに似ている。
この種は移住性のアブラムシで、一次寄主がモモやウメで夏場はアシ等のイネ科植物につくとのこと。するとこの植物はアシ?花が咲く頃確認したい。
遠目にみるとカビが生えたように見える。拡大して見ると、いろいろな色合いの虫がいる。
右の黒いのはアブラバチかなんかに寄生されたマミーかな?
アブラムシがいる所にはお決まりの天敵がいつもいる。
上段左より:
コクロヒメテントウ幼虫、クサカゲロウの仲間の幼虫、ナミテントウ成虫
下段左より:
ヒメカメノコテントウ幼虫、ヒラタアブの仲間の幼虫、右端もヒラタアブ?
撮影:2012-07-14
池のまわりでみつけた蜘蛛たち
複雑に捻じ曲げられたヨシの茎。誰がこんなことをしたのだろう?不思議。
撮影:2012-07-14
⇧サツマノミダマシ(コガネグモ科) 左は♂、真ん中は♀、右は?
左:アシナガグモの仲間
中:ウスリーハエトリ(ハエトリグモ科) 小さな虫を捕まえたところ。
右:不明。とてもすばしっこいクモ。ヨシの茎でじっとして獲物を待ち構えている様子。
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