2010年12月1日水曜日

キタテハ・越冬体勢


 庭の針葉樹にて。いつからこの体勢なのか?すくなくとも11月上旬からこの場所でじっとしている。近くでキクやサザンカが満開でハナアブたちで賑わっている時も。
小春日和のぽかぽか天気の時も。春まで長期戦。      撮影:2010-11-26

2010年11月23日火曜日

瀕死のフクラスズメ

 
 先日探鳥会に行った時、一緒に歩いていた人が地面に落ちているフクラスズメを見つけた。薄暗い杉林の木の根元あたりで。撮影する時間もなく、そのままバッグのポケットに入れて持ち帰った。暖かい部屋でポケットから取り出してみると、かすかに脚や口吻を動かしている。でも触角は死んだ虫のようにゆがんでいる。

 調べてみるとこの蛾の秋型は成虫越冬するらしい。しかしこの個体は、とてもそんな元気は無さそうだ。毒々しい色彩の派手な幼虫時代とはうって変わって地味な装いの成虫の姿。ひっくり返してみるとふかふかとした腹部。撮影後、庭のよく陽の当たっている葉っぱの上におく。翌日は終日冷たい雨が降っていた。

  撮影・・・2010-11-21

2010年11月22日月曜日

枯葉の正体*アカエグリバ


撮影・・・2010-11-19 
  
 夏の間放置したためブッシュ化した花壇。その片付けをしていたら蛾が飛び出してきた。翅を開いて小刻みに震わせている姿は一見キンウワバの仲間かと思った。

 カメラを近づけると飛び立ち、近くのランタナの植木鉢のあたりに消えた。寒さのため枯れかかったその葉の中に脚のはえた葉っぱも混じっていた。

 一度枯葉になりきると絶対的な自信を得るのか、つついても触っても逃げようとしない。幼虫の食草はアオツヅラフジ。

2010年11月16日火曜日

アオバハガタヨトウと?

晩秋の夜の訪問者。
左:ツマキナカジロナミシャクかマエキナカジロナミシャク(シャクガ科)
違いがいまひとつわからない。毎年この時期になると目にする蛾。山からおりてくるのかな?
右:アオバハガタヨトウ(ヤガ科ヨトウガ亜科) これも秋の蛾。苔むした木の皮のような翅。
撮影・・・2010-11-13

2010年11月14日日曜日

黄色い繭*リンゴドクガ


撮影・・・2010-11-13

 室内に何者かの繭が張り付いていた。薄い和紙のような袋の中で、幼虫がもぞもぞ動いている。1-2日放置してから薄い袋を少し破って中を覗いてみると、前回まではなかった黄色い毛に覆われた新しい繭が形成されていた。このまま室内に置くと暖かいので羽化する危険がある。外に置いた方が親切かもしれない。

《追記》   リンゴドクガ(ドクガ科)の繭と判明。   2011-05-14

2010年11月13日土曜日

あるトンボの死*アキアカネ


アカネ属
        
 計らずもトンボを捕らえてしまったセンダングサ。果実についている棘には、よく見ると細かい反りが沢山ある。一枚の翅を過ってひっかけてしまったアキアカネは、ジタバタしているうちにもう一枚の翅も棘に突き刺してしまったのだろう。センダングサは恐るべきひっつき虫だ。  撮影・・・2010-11-06 

2010年11月12日金曜日

鱗翅目幼虫・10月下旬~11月上旬


《上段左より》

・アカハラゴマダラヒトリ(ヒトリガ科)2010-11-05 クズの葉にいた。
・キクセダカモクメ(ヤガ科)2010-11-06 
 文字どうりノギクのベッドに横たわっていた。    
・カレハガ(カレハガ科)2010-11-06 
 今年もリンゴの木に出現。平たくて、幹の一部にカムフラージュ。
・キクキンウワバ(ヤガ科)2010-10-25 
 スグリの枯れかかった葉を食べていた。

《下段左より》

・ナミアゲハ(アゲハチョウ科)2010-10-22 5齢幼虫。サンショウの木にて。
 とにかく寄生バチなどにみつからないように葉っぱの一部になりきる。
・不明(調べ中) 2010-10-22  カタバミの葉を食べていた。
・不明(調べ中) 2010-10-23  ミゾソバの花を食べていた。
・不明(調べ中) 2010-10-22  フジバカマの花を食べていた。

2010年11月11日木曜日

ツノロウ虫


  ツノロウカイガラムシ(カタカイガラムシ科)

 幼虫時代は脚があり、歩き回って植物を吸汁する。これは成虫となり枝に定着した♀の姿。♂はアブラムシに翅がはえたような姿らしい。不思議なカップルだ。
撮影:2010-11-06

2010年11月9日火曜日

ヒメバチ・産卵中?


 ヒメバチの仲間が、色づいた葉っぱの間で何かと格闘していた。葉っぱをめくってみると、半分蛹になりかかったような蛾?の幼虫を抱きかかえている。長い産卵管を突き立てて、時折産卵しているように見える。こちらがカメラをぎりぎりまで近づけても逃げようとしない。やっと見つけたホストを死んでも離すまい、という気迫。葉っぱは糸で綴じられていたような形跡がある。このハチはその蛹化のための住まいをこじあけて潜り込んだようだ。動かない幼虫は抵抗もせず扱いやすいのだろう。

 ヒメバチ科は30の亜科に1,400種以上を有する大所帯。クモや完全変態の昆虫に産卵。名前はわかりそうにない。  撮影・・・2010-11-05

2010年11月3日水曜日

コガネグモダマシ


コガネグモダマシ属

こちらは下より地味系。  ⇧撮影:2010-05-04


 種名は、コガネグモらしからぬコガネグモという意味。シャコグモに似ている。毛深くて腹部のボーダー模様がおしゃれ。秋色に染まっている。一般に昼間は葉裏に隠れているとのことだが、この個体のように白昼堂々と姿を見せる者もいる。   撮影:2010-10-24

2010年11月2日火曜日

蓑虫いろいろ

今年なんとなく撮った蓑虫の画像を集めてみた。
《上段左より》
2010-04-26   ノイバラにいた。まだ肌寒い日もある頃だ。
2010-05-21   キショウブにいた。
2010-05-22   同じくキショウブ。大変な食欲。
《下段左より》
2010-06-17   ザクロにいた。ログハウス風。
2010-07-16   山地にある古い小屋にて。珍しく人工物を素材に・・・。
2010-09-25   植物名不明。これも蓑虫?食事中。

2010年11月1日月曜日

蓑虫の季節


 西日本の方では、中国から侵入したオオミノガヤドリバエによる寄生のため激変しているらしい。幸いこの辺ではその気配はない。庭木だけでなく、家の外壁から玄関の戸に至るまで蓑虫だらけである。(普通の家は除去するのだろうが・・・)

 こんなに個体数がありながら、いまだ成虫を見たことがない。翅がはえて外に出られるのは♂だけ。、口は退化していて何も食べられない。蓑の中にいる無翅無脚の♀と交尾したら死んでしまう。その♀も卵が孵る頃、蓑から落下して死んでしまうという。そういうわけで、あまり人目につかないのだろう。幼虫はこちら

(他のミノガ科の♀には、有翅有脚型、無翅有脚型など様々な姿をしているものがいるらしい)

撮影・・・2010-10-22 



2010年10月31日日曜日

ウンモンテントウ


 ⇧ 撮影:2012-08-11


        
 山地性のてんとう虫。今年は珍しく出会うことがなく残念に思っていた。この日はどんよりとした寒々しいお天気で、もう帰ろうと渡った橋のほとりで会う。
(今日はこいつに会うために来たんだな、きっと・・・)
毎回そう思える虫たちがいるのが不思議でしょうがない。  
撮影:2010-10-23 

2010年10月30日土曜日

トビイロツノゼミとひっつき虫


ツノゼミ科

 山でよく見かけるトビイロツノゼミが、うちの庭にもいた。5~6mm。
成虫が見られるのは秋口で、そのまま越冬するらしい。 撮影:2010-10-17

(よく似たオビマルツノゼミは、夏に成虫羽化とのこと・・)  

     
 ところでこの写真を撮っていて気がついたのだが、ツノゼミがとまっている草の実に見覚えがある。先日リンゴの葉についていた草の実のようなもの・・・。一粒つまんで例の葉っぱに並べて置いてみた。(写真下)


 草の名前はヒカゲイノコヅチ(ヒユ科)か?ひっつき虫の一種だからどこにひっついてもおかしくはないが・・。自然にこんな所にひっつくかい・・?
撮影:2010-10-22 

2010年10月29日金曜日

コンポストの住人*アメリカミズアブ


よく見れば、きれいな生き物。   ⇧撮影 2020-06-27


 こちら気の毒なことに羽化不全。1950年頃に日本に侵入したらしい。
不思議目さん。帰化昆虫であるが、特に人を刺したりしない。

 成虫には口がなく、産卵のためにコンポスト等に集まるみたいだ。幼虫の生ゴミ分解スピードは早いとのこと。我が家もお世話になっております・・。   

⇧撮影 2010-10-22


こちらはダニ?にたかられた個体。  撮影 2009-06-24

2010年10月27日水曜日

リンゴワタムシ?



 雪虫が飛ぶというか、漂っているのを見かけるこの頃。出かけようとしたら、車のドアに着地するのを見た。近づいて覗き込んでも、朝露に脚をとられてすぐには飛び立てない。なんて儚げな虫。リンゴワタムシかな?うちのリンゴの木をめざしてる?
  
⇧撮影:2018-11-09


⇧撮影:2018-11-12
      

 庭のリンゴの木に今年もワタムシが発生。枝打ちしたところや皮の剥がれたところにかたまっている。  撮影 : 2010-10-22 

2010年10月23日土曜日

クサカゲロウ科の幼虫

    
 アブラムシなどを狩る肉食。その大顎を撮りたかったが、脚がかすかに見えるだけ。奇妙なことに、獲物の死骸やらいろいろなゴミを背中に背負って歩く。

 カムフラージュしている割には、葉っぱの上をよく動き回るので目にとまる。この個体は棘のようなものを背負って武装?している。  撮影:2010ー10-17 

ザトウムシの仲間


 山中でよく見かける座頭虫の仲間。長い脚がちょっとぞっとするけど、それほど怖い奴では無さそう・・。この個体は、脚の付け根が赤いのがチャームポイントかな?
名前はわからない。


英名は、daddy  longleg。足長おじさん。

⇧撮影:2010-10-23

2010年10月22日金曜日

蛾の幼虫*10月中旬


《上段左より》
・ドクガ(ドクガ科):2010-10-16  毒針毛あり。治癒に10日。
・フクラスズメ(ヤガ科):2010-10-17 
普通夏頃に見られる。ひとり淋しく枯れかけたエゾイラクサを食べていた。
・カクモンヒトリ(ヒトリガ科):2010-10-17 脱皮直後?
・?〈調べ中):2010-10-17 

《下段左より》
・ナシケンモン(ヤガ科):2010-10-17 若齢か?
この季節あちこちで見かける。なんでもよく食べる。これはミゾソバ。
・テングイラガ(イラガ科):2010-10-16 毒棘あり。治癒に3日。
・マダラエグリバ(ヤガ科):2010-10-15 アオツヅラフジを食べていた。
・ヒトスジマダラエダシャク(シャクガ科):マユミにいた。

ミノウスバ*成虫と幼虫


成虫♂は腹先の毛色が黒。ちなみに♀の方はオレンジ色。


⇧撮影 2010-10-22


 マユミの木にて、複数のミノウスバが交尾、産卵していた。♀たちは産卵後の卵に、自分の毛を抜いて貼り付ける。

 (後で写真を見てみると、卵に貼り付けられた毛は茶色いものと黒いものがある。♂も毛貼り作業に参加しているのだろうか?)

 卵越冬するので防寒のためかもしれないが、カムフラージュ効果も高そう。
秋も深まり、だんだんと暖房がほしくなる頃現れるミノウスバである。

⇧撮影 2010-10-17


 久しぶりに裏庭のマサキの木を見てみたら、ミノウスバの幼虫がいっぱい。

 ⇧撮影:2015-04-27


 少しの刺激ですぐに糸を吐いて葉から落下。  ⇧撮影:2015-05-07


  食樹はマサキ、マユミ等のニシキギ科。細かい糸を吐いていた。

これから繭になるところかな?成虫になるのは晩秋。 ⇧撮影 2012-05-19

2010年10月20日水曜日

オオハナアブと不思議目たち


体長は15mm前後。   ⇧撮影 2011-06-01


⇧ ウドの花の蜜を舐める。 撮影 2012-09-29


 この日は肌寒く、咲いている野菊もわずかだったが、複眼が個性的な面々が集まってくれた。 撮影 2010-10-17

左:キゴシハナアブ(ハナアブ科)
中:オオハナアブ(ハナアブ科)
右:ツマグロキンバエ(クロバエ科)

2010年10月19日火曜日

草の実のようなもの・・・


 草の実のようなものが二つ、リンゴの葉の上にくっついていた。触ってみるとしっかりと固定されていてびくともしない。右側から出ているヒゲ根のようなものも怪しい。葉っぱにあいている穴との因果関係は・・・?
でもやっぱりただの草の実かな?  撮影・・・2010-10-16

追記》 2010-10-30
イノコヅチの仲間の実らしい。やっぱり草の実。葉っぱにひっつくのは妙だが・・。

2010年10月18日月曜日

キアシブトコバチ


    アシブトコバチ科

 日向ぼっこしていた小さな蜂。5~6mm。鱗翅目やヤドリバエの蛹に産卵する寄生蜂。  撮影・・・2010-10-15 

カマキリの卵


撮影・・・2010-10-16

右:コカマキリの卵鞘。軒下のサッシに産み付けられていた。
左:オオカマキリの卵鞘

例年ドウダンツツジ(80cmくらい)に産み付けられているが、今年はとなりにあるウメモドキで新鮮な卵をみつけた。なんと高さが180cmくらいの場所に!この冬は大雪になるかも・・・。

(追記:2010-12-09・・・葉っぱがすっかり落ちたウメモドキを良く見てみたら、同高位になんと4つもカマキリの卵発見!この日、里では初雪)

2010年10月16日土曜日

カマキリと遊ぶ


  オオカマキリ    撮影・・・2010-10-10

カメラを近づけたら、ピントを合わせるため動くレンズに反応し跳びついてきた。

2010年10月15日金曜日

繭と抜け殻


撮影・・・左:2010-10-08    右:2010-10-15

どちらも10mmにも満たないくらいの大きさ。何だろう?気になる。

《追記》 2011-05-22
左の小さな繭の正体が判明。ホウネンタワラチビアメバチの繭でした。

翅の模様*イカリモンガ


オレンジ色の部分が碇の形に似ている、というのが名前の由来。

追加画像   ↑撮影:2016-09-17


 ノギクに4頭のイカリモンガがいた。一頭ずつ撮ってみて、それぞれ後翅の模様が違うのに気がついた。4頭目は逃げられた・・。  撮影:2010-10-08

2010年10月14日木曜日

アオバシャチホコとハイイロセダカモクメ*幼虫


左:アオバシャチホコ幼虫(シャチホコガ科・・・クマノミズキの葉裏)
似たような幼虫がいろいろいるので同定に手間取る。それにしても奇妙な格好。こういうのをしゃちほこばってる、というのかな?とふと思い、シャチホコガ科を調べた。成虫は黒っぽくて所々金色の毛がある大きな蛾だという。いつか会えますように。

右:ハイイロセダカモクメ幼虫(ヤガ科・・・ヨモギ)
ヨモギの花穂に擬態することで有名なイモムシ。毎年ヨモギに花がつく頃のなると、ついついこの虫を探してしまう。何年か前に初めてみつけて、今回は二度目。同じ草に3~4匹の幼虫がいた。
 
撮影:2010-10-08

2010年10月13日水曜日

イタドリハムシ


ヒゲナガハムシ亜科

よく見かける大型のハムシの仲間。成虫越冬。模様に変異あり。新成虫は夏頃出現。

↑撮影:2011-05-07


⇧撮影:2009-05-29


黄色タイプ   撮影:2011-07-25 

2010年10月9日土曜日

ツユムシ2種


上:2010-09-19撮影   ホソクビツユムシ♂?

山地性。標高1500~1600mあたりにいた。さかんに草から草へと歩き回り、白昼はばかることなくさえずるようによく鳴いていた。

下:2010-10-08撮影   セスジツユムシ♀?
これは里の山にいた。♀が2匹いっしょにいて、逃げもせずじっとしていた。褐色型もいるらしい。