2011年4月14日木曜日

イラガの卵*想定外の出来事


玄関前のカエデの枝についていたイラガの卵

 この日ふと見てみると大破されていた。つつき壊された、というかんじ。イラガの卵は、シジュウカラやヤマガラなどカラの仲間の好物らしい。

 鳥などに捕食されないようにこんな硬い繭を形成するのだろうが、やはり想定外の事は起こる。内側から見ると、枝に食い込んでしっかり固定されている様子がわかる。
  
  ⇧撮影・・・2011-04-09


 昨年の秋、ピラカンサスの枝にイラガの繭をみつけた。硬くつるつるしていて小鳥の卵のよう。この卵から成虫が孵る(?)のを見てみたいものだと傍を通るときは気にしていた。先日久しぶりに覗いてみると、卵は無事羽化した様子で、いわゆる「スズメノショウベンタゴ」と呼ばれる状態になっていた。

 羽化は5~6月頃だったようだ。イラガイツツバセイボウという蜂に寄生された繭は、てっぺんでない場所にギザギザの穴をあけられるらしい。今年はそばに蓑虫がついていた。

撮影・・・2009-11-20

2011年4月11日月曜日

タマバチの仲間*産卵後・・・


 コナラの芽に産卵中?のタマバチとおぼしきハチをみつけた。有翅。虫こぶの形成者だろうか?種名不明。どんなにカメラを近づけても逃げようとしない。命がけなんだな・・・と感心する。それにしても・・・と少し触れてみるとポロリと落ちて下の枯葉の中に埋もれてしまった。ミイラ化していたようだ。しばらく探してみたが見つけられず。
 厳冬期の産卵だったのか?。無事産み終えて、ほっとしているうちに凍死してしまったのかもしれない。  撮影・・・2011-04-09

2011年4月8日金曜日

ミツバチが好きな花*ヤナギとウメ

         
 3年ほど前、知人からもらったネコヤナギ?をビンにさしておいたら根っこが出てきた。せっかくだから庭に植えておいたらすんなり根付く。その後3-4mくらいにスクスク育ってしまい、このまま大木になったら大変だと危機感を感じていた。でもこの日、芽吹いた花がミツバチ達で賑わっているのを見て、ま、いいか・・・と思った。この時期、貴重な蜜源かもしれない。   撮影・・・2011-04-02 


 3月に咲くウメも、ミツバチにとって大切な花。受粉を手伝ってもらって実を結ぶ。有難い。   撮影・・・2011-03-13 

2011年4月7日木曜日

白骨化したニホンジカ


 この冬、橋の下に動物の白骨死体があるのに気がつく。
何度も足を運ぶ場所だが、クマノミズキが繁っていてあまり下の方は見えなかった。
葉っぱが散った後は落ち葉に埋もれていたのかもしれない。

 この日、勇気を出して川まで降りてみた。(また藪こぎ・・)ニホンジカだろうか?
かなり大きい。近くの石の上に毛がひと房落ちていた。1月に撮影した獣毛の主に違いない。ほんの5-6m離れた場所なので。死因は何なんだろう?捕食されたのか(だれに?)、事故なのか、自然死なのか?死体は語らず。  


 骨を撮った後、このシカが歩いただろう場所をたどってゆく。シカの糞があちこちに点在している。糞の直径がいろいろあるから、沢山の個体が集まる場所なんだろう。
 カラマツの若木が林立している所では、皮が食べられた木が何本かあった。(写真下、左と真ん中)これは多分シカたちの仕業。

 それに縦に鋭く裂かれた跡も!(写真下、右)根元から1mくらいの位置。クマが爪研ぎでもしたのだろうか?とても偶蹄目の爪跡ではなさそう。

 とにかくこのあたりは、夜には野生の大国になっているような気がする。


撮影:2011-04-02

2011年4月5日火曜日

越冬組*オツネントンボの仲間


 オツネントンボ亜科

 オツネントンボの仲間がさっそく大物をしとめて捕食中。この日、清流が流れるこのあたりでは、カゲロウやトビケラ類がふわふわ飛んでいた。

 翅の紋が重なっているか、ずれているかでオツネントンボとホソミオツネントンボを見分けるのだが、この写真ではわかりにくい。たぶん、オツネントンボ。  
撮影:2011-04-02 


↑交尾  撮影:2022-04-22


↑ 撮影:2012-08-01


↑ 撮影:2009-10-31


撮影 2021-11-02

2011年4月4日月曜日

春一番に産卵するカエル、そして大合唱


 毎年この時期に見るカエルの卵塊。卵から幼生が孵っている。生まれたばかりのようで、まだ泳ぐことも出来ない様子。漠然とヒキガエルの卵かなとずっと思っていたが、ヒキガエルだったらひも状のはず。前に見かけたアカガエルの仲間の卵塊かもしれない。

 この日特筆すべきは、この後近くの別の水場から聞こえてきたカエルの合唱。アマガエルのそれとは違って、まるで水鳥の群れが騒いでいるような響き。これからまた卵を産もうとしている一群だろうか?それが、カヤ原を分け入り水辺にたどり着くやいなやピタリと鳴きやんでしまった。全個体が瞬時にヒトの気配を察知したらしい。
 すぐにまた鳴き出すだろうと待ってみるが、いつまでたってもだんまりである。水底をうごめくカエルの姿が時々見える。水面から目だけ出してこちらをじっと見ている者もいる。

 息が詰まるような沈黙が続き、とうとう自分は根負けしてその場を退散した。その後近くでチョウなどを撮りながら30分ばかり過ごし、少しずつそこから遠ざかっていった。水場から100mくらい離れた時だろうか、またいきなりカエルの大合唱が始まった。  撮影:2011-04-02


撮影:2010-03-19

2011年4月2日土曜日

越冬組*ヒオドシチョウ


 昨日はポカポカだったが、今日は少し風が冷たかった。
それでも日差しがあったので、近くの山へ越冬蝶を見に行った。テングチョウ、キタテハ、シータテハ、スジボソヤマキチョウ、越冬組ではないけどルリシジミ。どのチョウも近づけば飛び立ち、なかなか撮らせてもらえない。

 しかしこのヒオドシチョウだけは友好的だった。敏感ですぐ逃げるが、結局もとの場所に戻ってくる。何度もそれを繰り返しているうちに(こいつは危なくない奴だ・・・)と認識するのか近づいても逃げなくなる。他のチョウよりかなり大きく毛深い。よく似たエルタテハは、後翅にも白紋がある。

 実はこの辺でヒオドシチョウを見たのは初めてである。蛹(写真下)はあるが、なぜか成虫にはお目にかかれない。調べてみると、このチョウは6月頃羽化してしばらく活動したら、なんと夏~秋~冬とほぼ寝て過ごすらしい。ぼろぼろでないヒオドシチョウに会いたい。

↑撮影:2011-04-02  


⇧撮影:2009-05-29

追加画像


超ボロボロ。ほぼ1年近く生きた証。  撮影:2020-05-17