2011年9月21日水曜日

山で見かけた蛾の仲間*9月上旬


左上:シロシタバ(ヤガ科)  2011-09-10
 クリの大木の、やっと手を伸ばして撮れるところにいた。平べったくて大きい初見の蛾。あとから調べたらよく知られたカトカラ。撮影後にちょっと触ってみればよかった・・・。怒ってきれいな後翅を見せてくれたかもしれない。残念。食樹はウワミズザクラ。

右上:マダラカギバ(カギバガ科)  2011-09-10
 5月に幼虫をみつけた場所の近くにいた。くすんだ水色がきれい。食樹はミズキやヤマボウシ。

左下:チャマダラエダシャク(シャクガ科)  2011-09-10
 イタドリの花の蜜を吸っていた。大きくて白っぽくて昼間飛び回っているとさぞかし目立つのだろう。鳥に襲われることも多いと思われる。ちぎれた翅の破片をあちこちで見かけた。食樹はアブラチャンやクロモジなど。

右下:オビガ(オビガ科)  2011-09-08
 木の葉の上の方で日向ぼっこしていた。手を伸ばして撮ろうとしたら葉っぱに触れて揺れたので地面にひらひら落ちてしまった。ふかふかの毛布のような蛾。長毛幼虫も美しい。スイカズラ科を食す。

2011年9月20日火曜日

シンジュサン*幼虫


ヤママユガ科

 幼虫   左:2011-09-05    右:2011-09-13

 初めてシンジュサンの幼虫を見る。この蛾はヨナクニサンみたいに、どこか南方の蛾のようなイメージがあって、いきなり自宅の庭で発見した時はびっくりした。

 いろいろな植物につくらしいが、うちではアゲハの幼虫といっしょにサンショウの葉だけを黙々と食べていた。近くの山でも一頭確認。それは文字どうりシンジュの葉についていた。

 庭にいた合計4頭の幼虫は次々と姿を消す。鳥に捕食されたか、無事蛹化したか・・・?最初白かった体色が淡い美しい緑色に変化していく様は神秘的だった。この庭で成虫の姿を見られますように。

追記:この幼虫はその後蛹化し、翌年7月に成虫になりました。羽化の様子はこちら

2011年9月19日月曜日

アゲハの幼虫たち


 サンショウの木にて  撮影 2011-09-17


 みんなアゲハ(ナミアゲハ)の幼虫だろうと思って撮っていたが、正面から見てみると模様がやや違う。正面写真右の緑色の方はクロアゲハ、真ん中の黄緑色はナミアゲハの幼虫のようだ。

 鳥の糞に擬態したり、ぎょっとする目玉模様で鳥たちに捕食されまいと頑張っている。しかし最大の天敵は寄生バチかもしれない。

     

↑クロアゲハ  撮影:2010-05-07

 ↑ナミアゲハ  撮影:2009-05-22

2011年9月18日日曜日

ウリキンウワバ*成虫と幼虫


   玄関の灯火に飛来。今年も庭でカボチャが繁茂していたので、そこで育ったのかもしれない。  撮影:2015-10-18



 アザミに来ていたこの蛾もウリキンウワバかな?  ⇧撮影:2015-09-30


灯火に飛来。 ⇧撮影:2013-10-27


 毎年コンポストに捨てたカボチャの種が発芽する。今年は一本だけ放っておいたら、あっという間に一面を覆いつくした。

 大きな葉っぱをめくってみたらウリキンウワバの幼虫がいた。他にヒョウタン、ヘチマ、キュウリ、カラスウリ等ウリ科植物につくとのこと。

⇧カボチャの花:2011-08-31   その他:2011-09-17


山中にて。アレチウリを食べていた。  撮影 2022-09-04

2011年9月16日金曜日

ジョロウグモ幼体*脱皮と交接


撮影・・・2011-09-11
 クモが脱皮していた。脚が抜けなくて難儀している様子。しばらくもがいてなんとか抜ける。ジョロウグモの幼体か?みどりがかった脚がきれい。


 脚が抜けた後は、8本の脚をぶら~とさせて漂っていた。脱力状態。ワカバグモの脱皮の時もそうだった。まだ神経が末端まで行き届いてないような、なんとも無防備な状態。こんな真昼間に脱皮するのは危険この上ない気がするが・・・。


 脱力状態の後は、逆に脚をくるりと縮めてそのままの姿でしばらく過ごす。伸びたり縮んだり、まさにストレッチしているみたい。その後やっと新しい身体に気持ちがなじんだ様子で普通のクモの姿になる。

 すると離れた所から眺めていた♂がそろそろと近づいて来た。そして交接のようなことをしていた。まだ幼体なんだけど・・・。
(この♀クモ、脚が一本足りない?)

2011年9月14日水曜日

シロヒトリの幼虫は黒い毛虫


ヒトリガ亜科

ちょっと失礼して、お腹を見せてもらう。⇧ 撮影:2015-08-01


↑撮影:上段(2009-08-05) 下段左(2011-08-18) 下段右(2009-04-24)


 シロヒトリは在来種で、幼虫はよく道端を元気に歩いている黒っぽい大きな毛虫。食草もギシギシやタンポポ、オオバコなど庶民的。冬場、庭を片付けていると越冬している幼虫をみる。アメリカシロヒトリといっしょにされて駆除されたら気の毒だなと思う。


タンポポの葉の上で。(ヒトリガの幼虫もこんなかんじらしい・・) 
 
撮影 2009−05−28


追加画像:褐色型もいる。ヒトリガ亜科の他の種も似たような形態のものが多い。


ボロボロの個体。お疲れさま・・。  ↑撮影:2010-07-31


晩秋の頃、ギボウシの葉の上で日向ぼっこしていた小さな幼虫。

毒針毛は持たない。幼虫の姿で越冬するとのこと。

 ↑撮影:2009-10-31

2011年9月11日日曜日

アメリカシロヒトリのこと


   産卵中    ⇧撮影:2020-05-23


 アメリカシロヒトリの成虫と思われる写真はどこかの公園で撮ったもの。斑のあるものと真っ白のものがいるようだ。左:2011-05-24  右:2011-08-07
 
 この蛾の存在は知っていたが、うちの庭ではこれまで時々単体で見かける程度だった。
それがこの春、リンゴの木にまとまった数の幼虫を発見。(写真左下:2011-06-26)
1年に2回の発生があるらしく、8月下旬からまたあちこちでその姿を見ることとなる。
(↑写真右下:2011-09-08 カツラの葉にて)

 これほど節操もなくいろいろな植物を貪り食う幼虫も少ないだろう。うちの庭はよその庭よりは圧倒的に天敵が多いだろうと自負していたが、減る気配はない。幼虫はどんどん大きくなり、あとは野鳥たちに食べて頂くしかない。
(この毛虫だけは見たくもないと思っているかも・・・)

 害虫がいれば薬品散布するのが世の常識かもしれないが、それだけは絶対に避けたい。関係ない虫たちも殺すことになるので。(・・・アメリカシロヒトリとてただ普通に生きているだけなのだが・・・)
とりあえず人目につくような所にいる幼虫はビニール袋に採集して葬らせて頂いた。


クモに捕らえられたアメリカシロヒトリ   撮影:2011-08-07