マイマイガの孵化の画像を探していて、去年の春に1度だけ行った場所のファイルを開いた。山の中の清流沿いのちょっとした行楽地。夏は涼しい場所かもしれない・・・という理由で再び行ってみることにした。すると不思議なことに、マイマイガの羽化後の様子をいろいろ見ることができた。
マイマイガ♀の羽化。実は最初見た時はまだ翅を閉じた状態だった。あまり見られない姿だったので撮影しようと思ったが、後ろから二人連れの人が来ていたのでその方達が通り過ぎてからゆっくり撮ろうと思った。ほんの数十秒のことだったが、振り向いて見てみると上のような状態に。残念。そして教訓。いまさら人目など気にすることないでしょ・・・。
幹から直接生えた葉っぱの内側に蛹があった。葉っぱは蛹を包むように糸で固定されている。カシワマイマイの蛹のようにぶら下げ型ではないみたい。前翅の下の部分はギザギザになっているのかと思ったら、裾に黒点が施されたデザイン。中央部の左右対称の鉤状の紋は♂♀共通か・・・。
まだしばらくじっとしていそうなので、また帰りに様子をみることにしようと散策を続ける。この日は沢山の茶色っぽい地味な蛾がせわしなく飛び交っているのが気になった。正体を確かめようにもぜんぜん止まろうとしないし。何かを探している・・・?一刻を争うように。
これはもしかしてみんなマイマイガの♂ではないだろうか・・・と思ったのはだいぶ後になってから。
あんな飛び方をしていては身がもたないだろうと気の毒に思っていたが、木の幹、地面の草の上、トチの大きな葉の上で休憩している茶色い蛾をやっと見つけられた。やっぱりマイマイガの♂。みなさんレーダーのような立派な触角をつけての♀探しのバトル。戦士たちの休息、という風情。お疲れ様です。
そしていろいろな木の幹、看板の裏側、トイレの軒下等で、これまた沢山の♀たちが卵を産んでいた。産卵にはかなり時間がかかる様子。
↑めでたく交尾中のペアを一組だけ見かけた。
羽化したばかりの例の♀の様子を見に行く。水平だった翅が屋根型になってきた。少しづつ上の方に移動している。不思議に思ったことは、沢山の♂たちがこの♀の近くを飛び交っているのに、だれもその存在に気づかないこと。羽化間もないのでまだフェロモンを発してないのかも・・・。今のうちにしばらくのんびりして下さい。 撮影:2012-08-12
撮影 2014-07-22