どうしてももう一度スゲハムシを撮りたくて、早起きして出勤前にフィールドに出かけたことがあった。お目当てのハムシはほとんど見当たらず、がっかりしながら池のまわりを歩いていた時みつけたアブ。なんか♀の翅が変・・・と思いつつ撮った写真は放っておいた。
先日むかしの雑誌(Anima 1991年6月号)をめくっていて、これとほぼ同じような交尾写真をみつけた。(写真・文は新開孝氏)それによると、アリスアブの♂は♀より一週間ほどはやく羽化し、遅れてアリの巣から出て来る♀を待ち構えているらしい。
幼虫の間はアリに襲われない彼らも成虫になると攻撃される。そこでアリの活動が始まらない早朝に羽化し、早々に巣から脱出しなければならない。そしてなるべく高い枝にでも登ってからゆっくり翅を伸ばす・・・ところを♂に見つけられてしまった場面かな・・?
下段: 撮影・・・2010-06-25
下段: 撮影・・・2010-06-25
右はアリスアブかどうか?アリスアブもいろいろいるらしい。アリスアブはトビイロケアリ、キンアリスアブはクロヤマアリをそれぞれ寄主とする。